今回は、商標の早期審査制度のご紹介です。
商標の審査期間は、通常、半年から1年ほどですが、それを短くする方法があります。
早期審査の申請です。
所定の要件を満たす出願については、申請をすれば、通常より早く審査が行われます。
早期審査を利用した場合の平均審査期間は約2ヶ月。特に問題がなければ最短2ヶ月ほどで登録が認められます。
要件としては、まず出願人又はライセンシーが、出願商標を指定商品・役務に使用しているか、使用の準備を相当程度進めていること。
その上で、以下(1)(2)のどちらかの要件を満たすことが必要となります。
(1)権利化について緊急性を要すること
a) 第三者が許諾なく、出願商標又はそれに似た商標を、その商品又は似た商品等について
使用していることが明らかな場合
b) 出願商標の使用について、第三者から警告を受けている場合
c) 出願商標について、第三者から使用許諾を求められている場合
d) 出願商標について、外国に出願している場合
(2)既に使用している又は使用の準備を相当程度進めている商品・役務のみを指定していること
具体的な手続きとしては、「早期審査に関する事情説明書」の提出が必要です。
出願後いつでも提出可能で、特許印紙代はかかりません。
似た商標を他社が使用している場合、商品の販売前や、テレビ等のメディアに紹介される前にどうしても登録しておきたい場合、少しでも早く審査結果が知りたい場合などにおすすめです。